top of page
khiro1

ステゴロのケンカ術(合気09)

「合気道はなぜ強いのか?」から考える武術論(その9)

武術の基本は守り、そして複数の武器をもった敵から生き残るためには何でもアリの戦いになるわけで、道場外の考察も必要だ。

そしてもしもの場面に遭遇した際、ふだん稽古の格闘技に固執せず、「環境を武器化」して戦いその場を切り抜けることは武術の立派な考え方であり、ケンカ術はその助けとなる。



実体験のケンカを科学した

士心館の林悦道氏は剛柔流空手、少林寺拳法、古流柔術、棒術などを学ぶとともに実戦を通してケンカ術を確立、伝承している。その林氏が自分で体験、または実際に現場を目撃した事項データが図(※サンプルは少ないが確かなデータ)。7つの技を使用とKO回数でグラフ化したもの。



★パンチ

使用頻度が高い割にはあまり効果的でない。この技は本能で出して相手をKOできる技でなく、熟練者が冷静にタイミングよくかつ正確に打ち抜いて初めてKOできる。拳をケガしやすのも難点。

★蹴り

得意としていて強い蹴りでKO狙ったこともあるができなかった。つなぎや崩しの技として使うと有効。格闘技の蹴りの固定観念を捨てると有効な蹴り技の使い方が理解できる。

★投げ

床打ち、壁打ちでしとめる投げは最強

★関節

実際にはなかなか使わない。一瞬で技をかけられるシンプルでダイレクトなものでないと。ただし崩しや打撃のなかに、相手の関節の動きや生理反応を利用した技はたくさんある

★絞め

体格差がないと難しい

★壁打ち技

壁などのぶつけるときの力加減でKOもできるし、戦意喪失までいとどめることもできる便利な技で、ケンカ術の基本になっている

★床打ち技

相手の後頭部を地面に叩きつけるもので全てKOに結び付いた。



総括すると、打撃格闘技の突き・蹴りなどとケンカ術の壁打ち・床打ち技のKO率の差はエネルギー効率の差が出たものと考えられる。突き・蹴りは相手が少しでも防御反応をするとエネルギーが減殺されるのに対し、壁や地面などを利用した場合、相手の身体にエネルギーは100%投射できる。

分かりやすい例をあげるとレンガの試し割りは空手の修行をしないと無理だが、素人でも固いビルの壁にぶつけたら簡単に割ることができる。ケンカ術の壁打ち技・床打ち技はまさに素人が一瞬で空手の達人以上の破壊力を発揮できる必殺技だ(続く)


引用の文献「ケンカ術の科学(林悦道)」

整理されたり考えたことを書いていくが、あくまで金子の咀嚼、編集であることご容赦

閲覧数:24回0件のコメント

最新記事

すべて表示

Comentarios


bottom of page